奄美市立奄美博物館

施設の概要

当館は、昭和62年(1987)7月1日、「名瀬市立奄美歴史民俗資料館」として開館しました。平成2年(1990)に「名瀬市立奄美博物館」に名称を変更し、平成18年(2006)には、奄美市誕生に伴い、現在の「奄美市立奄美博物館」の名称となりました。


奄美群島唯一の総合博物館(三階建て)として、歴史・文化分野を中心とした資料を集積させてきました。開館から32年を経た令和2年(2019)8月24日、奄美市立奄美博物館は、全館の展示を一新してリニューアルオープンしました。

新しい博物館は、シマ(集落)の伝統的な暮らしを中心に、1階展示室「黒潮に育まれた奄美」、2階展示室「境界の歴史に育まれた奄美」、3階展示室「亜熱帯雨林に育まれた奄美」で構成し、自然・歴史・文化の分野をひとつにまとめあげた「環境文化博物館」となりました。

琉球文化、そして薩摩文化が重層しながら醸成されてきた奄美の歴史的な風土、人びとが恩恵を受けている四季折々の自然、暦に則したシマ(集落)の一年間、奄美の衣食住、奄美の信仰等、奄美の人びとの暮らしに触れていただけるような展示を構成しています。

そんな館内を案内してくれるのは、当館が所蔵する幕末の彩色民俗誌『南島雜話』に描かれた挿絵群です。

お子様連れのご家族にも楽しんでいただけるように、各展示室に多数の「ハンズオン(体験学習)」展示を設け、自然分野の幼児向け絵本も閲覧できます。広い展示室の快適な空間で、奄美の世界に浸りませんか。

1階展示室「黒潮に育まれた奄美」

海見-海のフロア

1階は、海をイメージした博物館の、そして奄美旅の導入空間です。
奄美を理解していただくためのいろいろな情報を集めてありますので、どうぞ「見て」「聞いて」「調べて」「体験して」いただいて、奄美に親しんでいただきたいと思います。
奄美大島に生息するめずらしい生き物の飼育展示もありますので、ぜひご覧ください。
「海見」は、日本歴史の記録に初めて登場した奄美の表記をイメージとして使用しています。

2階展示室「境界の歴史に育まれた奄美」

奄美‐里のフロア

 2階は、里をイメージした奄美の歴史と文化のフロアです。
学校の教科書にはほとんど書かれていない奄美の歴史を、最新研究成果に基づきながら展示しています。
また当館が所蔵する貴重な古文書『南島雑話』について、幕末ごろの奄美大島の暮らしが描かれている挿絵を、実際の民具資料などと一緒に多数展示しています。
触れて楽しめる「機織」と「キビ搾り」のコーナーがあります。
「奄美」は、大宰府跡(福岡県)から発見された8世紀前半の木簡に記載されていた奄美の表記をイメージとして使用しています。

3階展示室「亜熱帯雨林に育まれた奄美」

雨見-山のフロア

3階は、山をイメージした奄美の自然と暮らしの一年のフロアです。
世界自然遺産候補地である奄美大島の自然について、その特徴をわかりやすく展示しています。
ジオラマは、いろいろ調べられる機器を充実させているのでぜひご覧ください。
また壁面には、奄美大島に暮らす人びとの一年を、自然の変化に注意しながら、月ごとにまとめて展示しています。
触れて楽しめる絵本や絵合わせのコーナーもあります。
「雨見」は、14世紀に描かれた日本地図に記載されている奄美の表記をイメージとして使用しています。

施設情報

奄美市立奄美博物館ご利用案内

所在地〒894-0036
鹿児島県奄美市名瀬長浜町517
TEL0997-54-1210
FAX0997-53-6206
E-mail
開館時間午前9時~午後5時
(入館は午後4時30分まで)
休館日毎月第3月曜日、12月28日~1月1日
入館料個人:一般310円/大学・高校生150円/小・中学生100円
団体:一般220円/大学・高校生100円/小・中学生50円
アクセス奄美空港より車で50分
名瀬港から徒歩15分
名瀬市街地より車で5分/徒歩30分
バス「長浜町」停留所より徒歩5分