小湊フワガネク遺跡出土品

小湊フワガネク遺跡から出土した夜光貝匙
小湊フワガネク遺跡から出土した夜光貝匙

概要説明

 小湊フワガネク遺跡からは、大量の貝製品が出土していますが、夜光貝の貝殻を加工して作られる貝匙とその製作工程がわかる加工途中の資料、そして加工用の道具と考えられる貝器、石器類等が一緒に出土しています。これらに加えて、貝札・貝玉・有孔製品等の多種多様な貝製品も見つかっており、6~7世紀頃に貝匙をはじめとする、貝製品の集中的な生産が行われていた様子がうかがえます。その他、別地点からは多数の貝玉とガラス小玉が副葬された5世紀頃と考えられる墓坑も発見されています。小湊フワガネク遺跡から出土した遺物のうち、特徴的で残存状態のよい1,898点の資料が、平成28年(2016)8月17日に国重要文化財(考古資料)の指定を受けており、現在、奄美市立奄美博物館にて、その一部を展示・公開しています。
 これらは、南西諸島における集中的な貝製品生産が行われていた工房的性格の強い遺跡の出土品として、当時の社会や生業活動を考える上できわめて貴重なものです。

指定状況

・国指定重要文化財(美術工芸品)