アマミトゲネズミ

アマミトゲネズミ(齧歯目ネズミ科)
学名:Tokudaia oshimensis

概要説明

奄美大島のみに分布する固有種。トゲネズミの仲間は、地球上で奄美大島・徳之島(トクノシマトゲネズミ)・沖縄島(オキナワトゲネズミ)の3島のみに生息している。頭胴長(頭の先端から尾の端までの長さ)は10~16cm、尾の長さは8~13cmである。主に夜行性であると考えられている。広葉樹林に生息し、オキナワジイなどの種子や果実、アリなどの小さな昆虫を食べる。地面を飛び跳ねるように移動する。

一般的な哺乳類の性別は、2種類の性染色体XとYの組み合わせによって決まる。メスはXが2本のXX、オスはXとYが1本ずつのXYである。オスを決定づける遺伝子は、Y染色体上にあるSRY遺伝子であることも知られている。しかし、アマミトゲネズミとトクノシマトゲネズミは、オス・メスともにX染色体1本のみしかもたず、Y染色体は失われている。つまり、オスを決定づける遺伝子がSRY遺伝子以外にも存在することを意味しており、現在もその解明が進められている。

指定状況

  • 国指定天然記念物
  • 国内希少野生動植物種
  • 絶滅危惧ⅠB類(環境省レッドリスト2020)