小湊フワガネク遺跡
概要説明
小湊フワガネク遺跡は、奄美市名瀬小湊集落の東海岸に面した標高約9mの海岸砂丘上に位置しています。遺跡が確認された小字「外金久」の地名から、遺跡の名称は「小湊フワガネク遺跡」と命名されました。発掘調査は平成9年(1997)、専門学校の施設拡張工事に伴って行われ、6~7世紀頃に位置づけられる建物跡4棟、貝製品を製作していた跡と考えられる遺物集中区5箇所等が確認されました。
特に遺物集中区からは、夜光貝匙をはじめとする貝製品および加工途中の貝殻破片等が大量に出土しており、製作跡であることがわかりました。また土器・石器・骨角器・鉄器等の道具や食べかすと考えられる自然遺物(貝殻・獣骨・魚骨等)も多数出土しました。奄美群島の当時の人々の暮らしや生業活動等の様子を知ることができる重要遺跡として注目されています。
平成12~14年(2000~2002)には、史跡指定を目指した範囲確認調査も行われ、6~7世紀頃の遺跡だけでなく、弥生時代並行期から中世にかけて、複数時期の遺跡が分布していることもわかりました。遺跡が広がる範囲は、約25,000㎡にも達し、平成22(2010)年8月5日に国史跡に指定されています。
指定状況
・国指定史跡